HOME > イタリア鉄道情報:「フレッチャロッサ」と「イタロ」の違い
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イタリアの主都市を結ぶ幹線には、「フレッチャロッサ」と「イタロ」という、2種類の高速列車が走っています。
複数の都市を訪問するためにイタリア国内を移動するとき、誰もがこのどちらかを利用することになるでしょう。
ローマ、ミラノ、フィレンツェ、ヴェネツィア、ナポリ、トリノなど、主要な都市間の移動に欠かせないからです。
これらの列車は、いったいどのようなものなのでしょうか?
この記事は、列車を比較しながら、イタリアの鉄道情報について詳しく述べたものです。
【記事の前半】では、鉄道の運行体制、列車の特徴、運行頻度、乗り心地や料金体系など、
予約前に知っておきたいイタリアの鉄道情報を取り上げます。
そして【記事の後半】では、具体的な鉄道切符の検索方法、座席のグレードや選び方、切符の予約&購入方法など、
具体的な注意点を添えて、実践的な旅の情報を提供しています。
イタリアでは、2012年以降、国内を巡る主要ルートに2つの鉄道会社が乗り入れているという状況があります。
ひとつは、旧国鉄の「トレニタリア (Trenitalia) 」で、日本のJRに相当するメジャーな会社です。
「列車」を意味する「トレノ」(複数形では「トレニ」)と、国名の「イタリア」を組み合わせた造語です
イタリア全土に鉄道網をもつトレニタリア社が、主要都市を結ぶ高速列車「フレッチャロッサ」を運行しています。
そしてもうひとつは、 2012年に開業した、「NTV」という比較的新しい鉄道会社です。
正式名は「ヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャトーリ (Nuovo Trasporto Viaggiatori)」、「新旅客輸送」を意味します。
各駅停車など従来路線も運行するトレニタリア社とは異なり、NTV社は「イタロ」のみを運行する高速鉄道会社です。
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「フレッチャロッサ」は、トレニタリア社によって運行されるイタリアの高速列車です。
トレニタリア社は、最新型の超特急「フレッチャ」の3つのシリーズで主要都市間を結んでいます。
イタリアを南北に結ぶメインルートは、最速の「フレッチャロッサ」が走ります。
「フレッチャ(FRECCIA)」には「矢」という意味があり、一番速い列車の色が「赤」です。
「フレッチャロッサ(FRECCIAROSSA)」には、「赤い矢」の意味があります。
トレニタリア社の公式サイトによると、「フレッチャロッサ」は最高時速 300 kmの走行が可能とのこと。
最新型の「フレッチャロッサ 1000」という名で呼ばれる機体は、最高時速 400 kmにも達するそうです。
数々の映画の舞台ともなったことで知られる、北イタリアのミラノ中央駅 (Milano Centrale) の構内では、
トレニタリアの「フレッチャロッサ」が、ずらりと並ぶこのような風景を目にすることができます。
トレニタリア社が、公式に発表している2024年「フレッチャロッサ」の路線図は、次の通りです。
www.trenitalia.com より
「イタロ」は、NTV (Nuovo Trasporto Viaggiatori)社によって運行されるイタリアの高速列車です。
トレニタリア社の「フレッチャロッサ」とほぼ同じ幹線区間を、NTV社の「イタロ」が走っています。
「イタロ」は、「列車のフェラーリ」という異名を持つ、ワインレッドの車体が特徴です。
運行会社名の「ヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャトーリ (NTV)」よりも、
列車名の「イタロ (Italo)」として一般に親しまれています。
フェラーリの元会長など、イタリアのトップ実業家たちの共同出資によって設立された背景もあり、
「イタリアの」という意味の「イタロ (Italo)」 というブランド名を前面に打ち出しています。
フランス企業が開発した、「AGV(アジェヴェ)」という次世代型の高速列車を初めて実用化したのが「イタロ」です。
360 km/hで走行できるよう設計されていますが、実際の運行では時速 300 kmまでに抑えられているそうです。
NTV社が、公式に発表している2023年「イタロ」の路線図は、次の通りです。
www.italotreno.it より
「イタロ」の路線図はデザイン性が高すぎるためか、回路図のようになっていて、地理感覚がわかりづらいです。
おおむね、左が北、右が南と考えてイメージしてみてください。
時計回りに90°回転させれば、ほぼイタリアのかたちが浮かんでくると思います。
それでは、「フレッチャロッサ」と「イタロ」の運行状況を見てみたいと思います。
例えば、首都のローマから北上してミラノへ朝に移動したいとします。
8時台のローマ発の列車で正午までにミラノに到着できるように移動したいというとき。
ローマ - ミラノ間を結ぶ特急列車での所要時間は、約3時間~3時間40分。
これは、2024年3月22日(金)という日にちを指定したときの検索結果です。
①8:05発の[Italo] 9972号、②8:10発の[Frecciarossa] 9516号、③8:20発の[Frecciarossa 1000] 9616号、
④8:40発の[Italo] 9916号、⑤8:50発の[Frecciarossa 1000] 9618号、という計5本の運行が予定されています。
乗り心地については、個人的には「フレッチャロッサ」を好む声を多く聞くような感じがします。
でもそれは、「イタロ」の2等 Smartのシートでの話かもしれません。
「イタロ」も1等 Prima、特等 Club Executive のシートになれば、やはり快適な乗り心地になると思います。
「フレッチャロッサ」も「イタロ」も、2等は座席シートが狭いうえ、込み合う場合が多いです。
大きな荷物を持っての移動でしたら、1等のシートをおすすめします。
もう少し掘り下げてメカニカルな面でみると、「フレッチャロッサ」と「イタロ」は、動力方式が異なります。
従来の「フレッチャロッサ」は動力集中方式、「イタロ」は動力分散方式の鉄道車両です。
最新の「フレッチャロッサ 1000」については、「イタロ」と同じ動力分散方式のもので、
ヨーロッパの鉄道では、この「動力分散方式=次世代型」の列車が主流になりつつあるようです。
敏感な方は、こうした動力の違いによる乗り心地の差に気づくことができるかもしれません。
「イタロ」は、2等 Smartに乗車する際 (最も狭い座席利用の場合)にのみ、荷物の大きさ制限を設けています。
しかし、航空会社の無料受託手荷物の規定に準ずるサイズ(75cmx53cmx30cm)なので、
通常の旅行者の方でしたら、あまり気にしなくても大丈夫だろうと思います。
「フレッチャロッサ」と「イタロ」、どちらも料金は変動します。
「フレッチャロッサ」のほうが安いこともあれば、「イタロ」のほうが安いこともあります。
どちらも定額の料金はありますが、乗車直前に切符を買うのでなければ、それよりは安く買えます。
ですから、早めに切符を購入しておくことで、リーズナブルな旅行の実現が可能となります。
日本の新幹線との比較でいえば、オンラインでも切符が購入しやすく、そして価格が安いです。
長距離でも、お手頃価格で切符を予約&購入できるのが、イタリアの鉄道の魅力です。
自分の希望に合う時間帯で迷うときは、価格が安めのほうを選んでいただいていいと思います。
二区間あるなら、せっかくなので両方に乗るようにすると、旅の楽しみが増えると思います。
例えば、ローマ→フィレンツェ間を「フレッチャロッサ」で移動。
そして、フィレンツェ→ヴェネツィア間を「イタロ」で移動する、という具合です。
「フレッチャロッサ」や「イタロ」をはじめ、これらの主要駅を結ぶのは、全席指定の特急列車です。
そのため、列車のチケットは事前に購入して、座席を確保しておく必要があります。
早ければ割引のチケットが手に入るチャンスです。
思い立った時に、まずはその時点で切符の状況をチェックしてみると可能性が広がると思います。
2024年の時点において、インターネット上でイタリア鉄道の切符を日本語で入手することができます。
ドイツに拠点を置く現地交通を取り扱うサイト【 Omio (オミオ)】 は多言語に対応しており、
2013年から日本語でもイタリアの鉄道切符を予約&購入が可能となっています。
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日本語で検索可能な【 Omio (オミオ)】を利用する利点は、日本語で詳細まで確認できるという安心感だけでなく、
「フレッチャロッサ」vs「イタロ」など複数の会社の運営する交通機関を比較しながら、切符を検索できることです。
その他、このサイトの利点には、次のようなものがあります。
◎ 24時間リアルタイムで空席照会が可能
◎ 乗車の直前まで切符の購入ができる
◎ 専用アプリなしでもWEBサイトで完結
◎ 切符はeチケットで発行される・・・など
そして【 Omio (オミオ)】を信頼できるもっとも大きな要素は、欧州拠点であるということになるでしょう。
欧州式のシステムで各会社と連動しているからこそ、「フレッチャロッサ」vs「イタロ」を比べるときにも、
リアルタイムで正確な提案を可能にしてくれているように思います。
イタリアの主要都市では駅がいくつもありますので、駅名は十分に気をつけてください。
各都市の中心部にある主要駅は、次のとおりです。
関連記事: 【ローマ・テルミニ駅近くのおすすめホテル 7選】
実際に列車の切符を購入する際の Omio 公式サイト での検索結果は、次のように出てきます。
その時点での列車の最安値がわかりますので、クリックすると詳細が表示されます。
「フレッチャロッサ」と「イタロ」、座席クラスはそれぞれ次のようになっています。
トレニタリア社の列車「フレッチャロッサ」の座席シートは、
[STANDARD] - [PREMIUM] - [BUSINESS] - [EXECUTIVE] という順でグレードが高くなります。
一方、NTV社の列車「イタロ」の座席シートは、
[Smart] - [Prima] - [Club Executive] - [Salotto] というグレード分けになっています。
2等に相当する座席は、「フレッチャロッサ」では [STANDARD](標準)、「イタロ」では [Smart](スマート)です。
しかし、リアルタイムで検索をしてみますと、必ずしもそれらの座席が最安値というわけではありません。
グレードの高いシートのほうが、プロモーション価格で安くなっていることもあるので、
そういった列車を上手に選んでいくことで、より快適な旅を実現できると思います。
これは、日本語サイトで検索した列車「イタロ」のクラス選択画面の例ですが、
[Smart] よりも [Prima] クラスの座席ほうが、安くなっています。
ただし、最安値の切符の基本条件は、変更・払い戻し不可です。
予定のはっきりしない場合などは、多少値段が高くなっても変更の効くフレキシブルな切符を選ぶといいでしょう。
出発地や目的地を指定するには、日本語ではなくアルファベットで、都市名ではなく駅名を入力するほうがいいです。
そのほうが、列車チケット検索の精度が上がり、間違った切符を購入してしまうリスクを未然に防ぐことができます。
つまり、「ローマ」ではなく"Roma Termini"、「ミラノ」ではなく"Milano Centrale"という具合です。
「ローマ」や「ミラノ」などと日本語で都市名を入力してしまうと、複数の駅がヒットしてしまいます。
必要とする切符を確実に探し出すには、駅名をアルファベットで指定することで、時間の節約にもなります。
アルファベットでしかも駅名が長いと、入力が面倒なようですが、実際はとても簡単です。
最初の数文字の入力で候補が上がってくるので、そこから選択するだけで済みます。
また、ヴェネツィアについては、このサイトでは英語式に「べニス」という表記になっていました。
「ヴェネツィア」というイタリア語式の都市名で検索すると、ノーヒットになりますので要注意。
ここもアルファベットで"Venezia Santa Lucia"とすれば問題ないでしよう。
確実な検索のためには、①駅名をチェック ②乗り換えの有無をチェック ③所用時間をチェック してみてください。
きっと、乗りたい列車の切符が見つかってくると思います。
切符を今すぐ検索したい方は、該当ルートのリンクより検索いただけます。
鉄道ルート情報を参考されたい方は、出発地別に設けた続編ページをお役立てください。
イタリア鉄道情報:「フレッチャロッサ」と「イタロ」の違い に関して
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