マテーラの「サッシ」とは?~南イタリアの洞窟都市マテーラ


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洞窟都市マテーラの「サッシ」とは、そもそも何?世界遺産として価値が認められた理由や、その魅力とは?

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南イタリアのバジリカータ州にあるマテーラは、洞窟都市として知られます。
マテーラといえば「サッシ」ですが、その実態とは、いったい何なのでしょうか。
マテーラのサッシ

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1993年にユネスコの世界遺産に登録されて以来、マテーラは注目を浴びるようになってきました。

私自身が、この南イタリアの内陸にあるマテーラを最初に訪れたのは、1994年の夏。
日本ではまだ、その名前さえほとんど知られていない存在で、情報もごく少ない時代のことでした。
当時は、南イタリアの僻地へわざわざ訪れるような観光客も、非常に少なかったです。

日本では有名になりつつも、誤解されて浸透している点もあるようです。
ここでは、非常に深みのあるマテーラの「サッシ」というテーマについて、
その特徴・魅力・価値などを、7つの項目を挙げて、わかりやすくまとめています。

マテーラの「サッシ」とは?

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【 1 】マテーラで「サッシ Sassi」とは、旧市街の地区を意味します。

「Sassi=洞窟住居」というのは誤解で、「サッシ Sassi」とは、マテーラ旧市街の洞窟住居の多い地区のことです。
"Sasso Barisano"と"Sasso Caveoso"というふたつの"Sasso"と名の付く地区を、複数形で"Sassi"と呼んでいます。
イタリア語で"sassi"は石(複数)の意味。大文字で始まるマテーラの"Sassi"は、岩場のふたつの居住区のことです。
(マテーラの旧市街は、この他に"Civita" と"Piano"という地区があり、全部で4つの地区から成ります)

Matera Sassi.jpg
CC BY-SA 3.0, Link

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【 2 】マテーラの地盤は、洞窟が自然と形成されるような性質があります。

マテーラのあるバジリカータ州グラヴィーナ渓谷周辺の地質は、石灰岩質です。
石灰岩には風雨の浸食によって自然に穴が形成されるという性質があり、マテーラでは洞窟を多く目にします。
つまり洞窟は、マテーラの風土が生んだ天然の住居であり、サッシには旧石器時代から人が住んだ可能性があります。

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【 3 】マテーラのサッシは、原始的な住居が今日まで現存する稀な例です。

長い歴史の中で形成されたマテーラ旧市街の建物は、洞窟部分と建築された部分とが混ざり合っています。
ユネスコ世界遺産によると、サッシへの居住の歴史は9,000年以上前にさかのぼるとされており、
その言葉を借りれば「失われた文明 una civiltà scomparsa」が現存していることになります。

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【 4 】マテーラのサッシには、自然を活かしたエコシステムが整っています。

マテーラのサッシは、自然環境を活かす仕組みがあるという点に、価値を見出されました。
自然の地盤利用や、貯水槽による水の供給システム、多くの小広場の有効性などが評価され、
一度は荒廃してしまったマテーラの旧市街ですが、保存・再生される方向に転換されました。

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【 5 】マテーラのサッシは、南イタリア初のユネスコ登録世界遺産です。

上記の評価を受けて、世界遺産登録。イタリアは世界で最も世界遺産登録数が多い国ですが、
南イタリアにおいては、1993年にマテーラのサッシが初めて登録される、という快挙でした。
これにより、マテーラのサッシは、人類の文化遺産として世界から公式に認められます。

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ユネスコ世界遺産登録名称

  • 日本語: 「マテーラの洞窟住居と岩窟教会公園」
  • イタリア語: "I Sassi e il parco delle Chiese Rupestri di Matera"
  • 英語: "The Sassi and the Park of the Rupestrian Churches of Matera"
  • フランス語: "Les Sassi et le parc des églises rupestres de Matera"

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【 6 】マテーラのサッシの景観は、記憶として残るダイナミックなものです。

マテーラの洞窟空間は、住居だけでなく、岩に掘られた教会が150以上もあります。
内部空間だけでなく街並みも圧巻。神秘的な教会群と、無数の洞窟住居によって、
グラヴィーナ渓谷の斜面に、他に類を見ない景観が織りなされています。

Basilicata Matera5 tango7174.jpg
By Tango7174 - Own work, CC BY-SA 4.0, Link

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【 7 】マテーラのサッシでは、多くの名作映画が撮影されてきました。

時空を超えるようなイメージを持つマテーラのサッシは、
さまざまな映画やTVドラマの舞台として選ばれ、多くの作品が撮影されてきました。
古代やキリスト教世界を題材とした作品が主で、代表的なものは以下のとおりです。

  • 『奇跡の丘 (原題: Il Vangelo secondo Matteo)』 - ピエル・パオロ・パゾリーニ監督、1964年
  • 『エボリ (原題: Cristo si è fermato a Eboli)』 - フランチェスコ・ロージ監督、1979年
  • 『明日を夢見て (原題: L'uomo delle stelle)』 - ジュゼッペ・トルナトーレ監督、1995年
  • 『パッション (原題:The Passion of the Christ)』 - メル・ギブソン監督、2004年
  • 『マリア (原題: The Nativity Story)』 - キャサリン・ハードウィック監督、2006年
  • 『オーメン (原題: The Omen)』 - ジョン・ムーア監督、2006年
  • 『ベン・ハー (原題: Ben-Hur)』 - ティムール・ベクマンベトフ監督、2016年
  • 『ワンダーウーマン (原題: Wonder Woman)』 - パティ・ジェンキンス監督、2017年

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